緊急措置法によって様々な商品が規制されましたが、8月29日の規制緩和に伴い解除される見通しです。
3月以降に規制された商品ですが、生産量・ロットが増えたことが規制緩和の理由ですが、今後どうなるかを予測していきたいと思います。
「緊急措置法が緩和されたらどうなる?」
「マスク・エタノールの転売はできるようになるの?」
「規制緩和に伴い市場の動きはどうなる?」
感染症の影響から、一時期はメルカリ・ラクマを中心に多くの商品が転売されたのは事実です。
そのことから、マスク・エタノール類の転売規制が起きたわけですが、緩和されることで市場には多くの商品が溢れることが予測されます。
よくわかる解説
全盛期に比べると転売は減る
販売先で規制される可能性がある
感染症がらみは転売しないのが吉
目次
マスク・エタノール転売規制の概要を簡単におさらいします!【緊急措置法】
今回、8月29日をめどにマスク・エタノールの転売が緩和されます。
感染症の第一波が発生したときに、二次流通市場には多くの商品が溢れたわけですが、”緊急措置法”によって規制されました。
緊急措置法とは、国民の生活を守るために制定された法案であり、一時的に需要が高まり品薄になった商品に対して規制することができます。
今回の規制の別例を説明すると、オイルショック時の紙製品があります…
感染症により、予防意識が高まったのは確かであり、マスク・消毒液が買い占められたのは事実であり、メルカリ等に高額出品されました。
メルカリが使えなくなった転売ヤーが大慌てでヤフオクに逃げて大量販売、投げ売り開始。
転売屋のマスクなんて不衛生極まりない。どんな状態で保管されてるかもわからないような汚いマスクなんて買ってはいけない。
私利私欲の為にこんなにも大量買い占めてるやつらには天罰を!
違反通告しましょ! pic.twitter.com/xymzCnRcRd— MiHO (@nemunemuyy) March 4, 2020
この様に、多くの商品が出品されていたわけですが、本当に欲しい人が困りますよね…
また、大流行しているときは、ドラッグストアの店頭に開店前から並ぶ人の姿も多く、購入するためには販売時を把握して店舗に行く必要がありました。
https://twitter.com/pyon2tan/status/1242625173888491520?s=20
この様に並んでいたわけですが、今ではあれほど三密を避けるという話をされているのに、このような距離感なら感染症にもかかります…
ただ、感染症の一波が過ぎたころから、エタノールやマスクの供給量は増加しているので、今回の規制緩和に至ったわけです。
今回の規制緩和によってどうなる?
緊急措置法が制定されてから約半年で、規制が緩和されたわけですが、今回の規制緩和によってマスク・エタノール類が転売できるようになります。
しかし、規制が緩和されたことで、二次流通に多くの商品が溢れるとは考えられません。
供給量が増え生産ロットも増加したから
感染症前よりも2倍以上に増加した
転売しても購入する人が少ない
まず、一番の理由は供給量が増えたことです。
マスク・エタノール類の転売が規制されたのも、需要と供給のバランスが崩壊したからです。
感染症がここまで世界的に流行することは予測されていたことではなく、2月以降から急激に増え始めました。
その影響から、ドラッグストアやスーパーでは、必要以上に商品が買い占められてしまい、生産が追い付かないほど需要が高まったのです。
その他にも、需要が高まり、感染症の際に価格が高騰した商品は以下が挙げられます。
ゲーム関連(Switch・PS4等)
ホットケーキミックス
小麦粉類
規制はされていませんが、ネットで高額転売されていた商品です。
生産ロットが増えたことにより、需要は落ち着きつつありますが、それでも転売されているのは事実。
商品が普通に手に入るようになったら、ネットで高値の商品を購入する必要はないので、必要以上に価格が高騰することはありません。
※規制緩和されたからといって感染一波の時のように需要が高まることはないです
供給量が増えたことで市場に多くの商品があふれる
今回の規制が緩和されるきっかけになったのは、供給量が増えたことが原因です。
ニュースにもなっていましたが、緊急措置法が制定される前に比べると、供給量は感染症前の二倍とのこと。
国内生産が増加したことによって、供給量が増えたのは事実です。
”再度品薄になるのでは?”という人もいますが、個人的にはないと思います。
手作りマスクも登場した
洗えるマスクも存在する
供給バランスが崩れない限りは定価を維持し続ける
販売先が規制する可能性がある
感染症が流行してから、国内では予防意識が高まり、どの店舗にもアルコール消毒液が設置しています。
さらに、マスクが品薄になったことから、「高くて買えない」という人のために、手作りマスクの作り方等も公開されました。
街を歩けば、おしゃれなマスクを着用している人もいますし、マスクの転売規制が緩和したところで、当時以上の売れ行きはないと思います。
(あるとしても格安転売くらい)
また、エタノール類に関しては、ホームセンターやドラッグストアで気軽に購入できるようになりました。
後述しますが、転売できるのは”医薬部外品”に該当する商品のみです。
第一類~第三類医薬品に該当する消毒液については、指定の販売許可が必要になるので、転売することはできません。
規制緩和されたとしても、品薄に対応できるほどのロットは確保されていますし、医薬部外品の消毒液が買い占められるだけで、その他のものは影響を受けません。
こちらの商品も、転売したところで価格差が取れない商品が多いので、転売する人も少ないと思います。
最後に、販売先が今後規制する可能性があるということ。
国では、法律が緩和されて転売できるようになるかもしれませんが、仕入れて転売する販売先が規制していれば転売することはできません。
Amazon
ヤフオク
メルカリ・ラクマ
これらをメインに取り扱っていきますが、いずれも規制される可能性があります。
Amazonに関しては、メーカー規制がかかる可能性も十分に予測されますし、出品制限・出品規制がかかれば、アカウントが閉鎖するというリスクも出てきます…
また、メルカリ・ラクマに関しては、法規制云々ではなく、感染症に関連する商品は、削除されることがあります。
マスク・エタノール類は市場から削除されており、規制緩和後も削除される可能性があるので、実質転売はできないと思います。
マスク・エタノールの価格は感染症前よりも高いことは確か
今回の規制が緩和したのは、需要と供給のバランスが保てるようになったことです。
ただ、感染症が流行する前に比べると、いずれも価格が高まったのは確か。
マスクに関しては、現在の平均相場は100枚入りで4,000円台が主流です。
この様に、価格が若干割高なのがわかります。
しかし、これは商品にもよりますし、安いもので100枚入り1,500円程度で販売されていることもあります。
これでも、感染症前に比べると高い方です。
流行する前は、100枚入りの1箱でも500円以下を切るマスクも少なくありませんでした。
今後、メーカーがどのような商品を開発して市場に流すかわかりませんが、安いものでもマスク1枚当たりの単価が上がっているのは事実です。
仕入れ値がいくら安いとしても、予防意識が高まっている国内で、わざわざネットでお金を出して購入する人は少ない気がします。
これは注意!感染症関連の商材を仕入れる時に気を付けたい一覧!
感染症により規制された商品でも、8月29日をもって緩和されます。
転売が禁止されていたのが、普通に転売できるようになるので、仕入れる人もいるでしょう。
しかし、規制緩和されたからといって、どういう商品でも仕入れていいというわけでありません。
中には、転売がそもそも禁止されている商品もあるので、注意しましょう。
エタノール・アルコール類の仕入れ
うがい薬の仕入れ
オリジナルマスクの製造・仕入れ
これらを取り扱う場合は、注意しなければなりません。
特に、医薬品系を仕入れる場合は、薬機法について理解しておかないと、逮捕されてしまうこともありますよ!
緊急措置法では規制されていないとは言っても、別の法律で禁止されれているので、仕入れないのがベストです。
エタノール・アルコール類の仕入れ
まず、エタノール・アルコール類の仕入れですが、すべて仕入れていいわけではありません。
先ほども少し触れましたが、医薬品には種類が存在します。
第一類~第三類医薬品(例:消毒液、一部サプリメント、育毛剤等)
要指導医薬品※(例:アスピリン、ロキソニン等)
指定医薬部外品
この中で、許可なく仕入れてもいいのは指定医薬部外品のみです。
医薬品成分が配合されていないもので、効果が期待できる商品のことを指します。
ちなみに、指定医薬部外品以外の商品を仕入れると、薬機法に抵触します。
指定医薬部外品であれば仕入れて問題ありませんが、販売先で規制されることもあるので、規制緩和後の動きが気になるところ。
うがい薬の仕入れ
次に、うがい薬についてです。
大阪知事が「感染症予防にイソジンが効果的」と発表してから、全国のドラッグストアから商品が消えました。
帰りに薬局寄って
おすすめされてたリステリンと
うがい薬買おうと思ったら
うがい薬売り切れとったぁ pic.twitter.com/AW2Abnm1mB— おいどん (@oidon16) August 22, 2020
緊急措置法では禁止されていないので、仕入れても問題ありませんが、中には医薬品成分が配合している商品もあります。
今回、効果的といわれたのは”ボビドンヨード”と呼ばれる成分が配合した商品。
ちなみに、こちらの成分が配合した商品は、第三類医薬品として認められているので、仕入れることができません。
仕入れたところで、転売ができない商品です。
また、うがい薬に関しては、今後規制される可能性が高い商品。
国で制限されないとしても、販売先ですでに規制されています。
オリジナルマスクの製造・仕入れ
最後に、オリジナルマスクを製造して転売する場合。
マスクを手作りで作るのは良いですし、ハンドメイド品として転売できます。
しかし、取り扱う商材によっては規制がかかる可能性があるので、仕入れる際は注意しましょう。
違法性がある商品もあるので、今一度法律を把握しておきましょう。
こちらの商品ですが、人気漫画の鬼滅の刃のマスクです。
どの商品も公式が販売していないものであり、素材だけを中国等で輸入してオリジナルマスクを作って製造しています。
この場合、DIY商品として効果的ですが、無許可で転売してしまうと、肖像権違反・商標権違反になってしまいます…
つまり、違法性が高い商品であり、継続的に利益を出した場合は、”300万円以下の罰金または3年以下の懲役”に科せられてしまうのです…
オリジナルマスクを転売するのは良いですが、ものによっては違法性があることをしっかり把握しておきましょう!
規制に伴い逮捕された人はいるの?
今回、消毒用エタノールやマスクが規制されましたが、実際に逮捕者がいるかどうかが気になると思います。
結論から言うと、普通に逮捕者はいます。
こちらの人は、ハンドソープを転売して逮捕された人です。
緊急措置法で禁止されているのに、法律を守らずに転売するのもどうかと思います…
国で規制されている商品を転売すると、逮捕されるのは当たり前です。
ただ、今回規制緩和されることで、転売したところで逮捕されることはありません。
薬機法で禁止されている商品を転売した
大量に感染症がらみの商品を転売した※迷惑防止条例に抵触する可能性
商標権に違反した商品を仕入れた
エタノールを仕入れる際は、薬機法に抵触しないものを仕入れましょう。
※医薬部外品、指定医薬部外品
また、国の規制が緩和するだけで、各地の迷惑防止条例に違反する可能性もあります。
感染症にかかわる商品を仕入れると、本当に欲しい人が購入できません。
そうなると、ドラッグストアなどで買い占めをする人が増えてくるので迷惑です。
まとめ:マスク・エタノール転売の規制緩和により転売する人は増える
2020年8月29日をもって、緊急措置法の規制緩和が起きます。
それに伴い、マスク・エタノール類の転売ができるようになるので、市場には今以上に商品が溢れることが予想されます。
おそらく、ドラッグストアやスーパーなどでは、徐々にマスクの供給がされ始めるので、格安仕入れをして転売する人が出てくるのは事実です。
しかし、格安仕入れをするとしても、感染第一波のように価格がべらぼうに高騰することは予測されません。
※観戦意識が強まっているため
仮に、マスク・エタノールを仕入れたいと思っているなら、以下のことに気を付けてから転売しましょう。
マスク:商標権に違反するものは仕入れない、大量に仕入れない
エタノール類:医薬部外品のみを仕入れる
共通:販売先で転売できるかどうかの確認
マスクに関しては、商標権に違反しているようなオリジナル商品も存在するので、仕入れる際は要注意です。
エタノール類に関しては、医薬部外品しか仕入れることができません。
いずれも、法律違反になる商品を仕入れたら、逮捕される可能性があるので注意しましょう。
また、規制緩和されても販売先で規制されていたら意味がありません。