「Amazonのリチウム電池の規約改定について知りたい!」
「リチウム電池を含む商品は出品できないの?」
先日、Amazonで商品を出品作業をしていると、お知らせが届いていました。
恐らく、この記事を見ているということは、あなたにも通知が届いているということ。
規約改定に伴い、Amazonでリチウム電池・リチウム電池を含む商品を出品する際に、証明書の提出が必要になるというもの。
今回は、Amazonのリチウム電池の規約改定について調べてきたので、詳しく解説していきたいと思います。
結論
事実上FBAを利用してリチウム電池入り商品は出品できなくなる
リチウム電池商品を出品するにはテスト概要を提出する必要がある
別の販路を広げるのが一番の対策
目次
Amazonのリチウム電池商品規約が改訂
Amazonのセラーアカウントを持っている人は、前述した通知が届いていると思います。
概要を軽く説明すると、”リチウム電池・リチウム電池を含む商品”の出品をするときに、テスト概要を取得する必要になるというもの。
このテスト概要を提出しないと、該当する商品は出品できなくなり、出品停止処分になるそうです。
また、FBAを利用している場合は、出品者負担で商品が廃棄されるという可能性もあります。
(さすがに返品してもらうこともできると思いますが…)
今回の規制は、あくまでも”AmazonのFBA”を利用して出品した場合なので、対策はいろいろ存在します。
しかし、数年前に比べると明らかに市場は変化していますし、今回の規制によって転売をやめる人もいることが予測されます。
カメラ転売※ボディ本体
家電転売
おもちゃ転売※ゲーム機、児童のおもちゃ等
アパレルやペット関係の商品を仕入れている人で、リチウム電池を含む商品があれば、テスト概要を提出しない限り出品規制がかかります。
テスト概要の提出が必須
AmazonでFBAを利用して出品している人で、リチウム電池を含む商品を取り扱っている場合は、テスト概要を提出しなければなりません。
「そもそもテスト概要って何?」と思う人も少なくないので、少しだけ解説します。
まず、リチウム電池は市場に出回るまでにテストを行われてから出品されています。
これは、どの商品でも同じですが、リチウム電池の場合は”国際基準UN 38,3"という試験概要が設定されています。
きっかけは、米国空港でリチウム電池を輸送する際に火災が発生したことです。
一応”危険物”に該当するので、輸送規則が制定されたのです。
試験方法については明確にされていませんが、リチウム電池を輸送する場合は、試験に合格していることが条件になります。
飛行機に乗ったことがある人ならわかると思いますが、機内持ち込み・お預けで実は禁止されているのです。
リチウム電池単体
携帯端末
パソコンのバッテリー
カメラ機材
これらは、持ち込み・お預け共に禁止されていないのですが、持ち込みできる基準に該当しているからです。
各飛行機会社が定めている規定は、下記の通り。
種類 | リチウム含有量 | 持ち込み | 預ける |
本体の内臓電池 | 2g以下 | 〇 | 〇 |
2g以上 | × | × | |
予備電池 | 2g以下 | 〇 | × |
2g以上 | × | × |
つまり、リチウムが配合している割合が2g以下の場合は、持ち込み・預けるのも問題ないというわけです。
リチウム含有量の計算ですが、ANAのホームページに記載されていました。
定格定量(アンペア数)×定格電圧=ワット数
※規約上100ワット時定各量以下なら持ち込み可能
僕は完全に文系なので、計算を見てもよくわかりません…笑
要は、ワット時定各量が100以下の場合は機内持ち込み・預けることが可能ということになります。
詳しい計算式は、定格定量(mAh)÷1,000×電圧という式になります。
僕がこの間仕入れたカメラ用の充電器・バッテリーは、7.2Vの1,120mAhでした。
式に当てはめると、下記の通りです。
1,120mAh÷1,000×7.2=8.062
かなり専門的な話になりましたが、飛行機会社を例にすると余裕で持ち込みできる範囲内です。
あなたが、カメラのバッテリーやスマホを持ち込めているのも、これが大きく関係しています。
※電圧気、電動スケートボード等は持ち込み・輸送共に不可
話は戻りますが、今回のAmazonの規定は”リチウム電池を含む商品”の全てにテスト概要の提出が求められているので、含有量が低くても提出義務があるということ。
カメラに限らず、”スマホ、家電、おもちゃ”といった商品にも、リチウム電池が入っているので、電気系の商品がかなり規制がかかるといっても良いでしょう。
Amazonのリチウム電池規約について実際に問い合わせてみた
Amazonのリチウム電池規約についてですが、不明確な部分があったので、実際に問い合わせてみました。
僕が疑問に思った点は、下記の通りです。
ASINごとの提出が必要なのかどうか※商品別で提出すべきなのか
1月1日の時点で提出が完了しなければならないのかどうか
1月1日でテスト概要の提出が必要になるとのことですが、同じメーカーの商品でもそれぞれ提出しなければならないのかという点。
あとは、テスト概要を提出しなければどうなるかという点です。
質問①:ASINごとの提出が必要なのか?
FBAで出品する際ですが、商品にそれぞれ識別コードが入力されています。
これをASINと呼ぶのですが、Amazonで取り扱う商品の中で、書籍以外に分類されています。
出品した時点で発行されるコードですが、今回の規約に伴いASINごとに提出が必要なのかどうか聞いてみました。
Amazon側が確認してくれるというわけではなく、商品によって電池が異なるということもあるので、基本は出品者に提出を促すとのこと。
つまり、出品者がテスト概要を取得して、提出しなければならないということです。
補足:メーカーにテスト概要について質問してみた
リチウム電池を含んでいる商品をFBA出品する場合、テスト概要が必要ですが、それを取得するにはどうすればいいか調べてみました。
すると、”各メーカーに問い合わせればもらえる”とのこと。
実際に、Canonの本社に問い合わせを行い、”テスト概要”の発行をお願いできるか申し出たところ、下記の回答が返ってきたのです。
テスト概要の発行は可能
発行先は”正規代理店”に限る
つまり、個人で出品している転売ヤーや、正規代理店ではない問屋等はテスト概要を発行してもらえないということ。
テスト概要が発行できないと、リチウム電池を含む商品をFBA出品できないということになるので、範囲も狭まってしまいますね…
そもそも、リチウム電池のテスト概要というのは、会社の機密情報の一つであり、ブラックボックスで管理されています。
そういうものを気軽に提出すること自体おかしいですし、今回の規制で多くの転売ヤーが打撃を受けることが予想されます。
質問②:1月1日までにテスト概要を提出しないとどうなる?
2020年の1月1日に、リチウム電池の規制が始まるわけですが、単純にそれまでに提出をしなければどうなるのか気になってので合わせて聞いてみました。
1月1日の時点で概要が提出されていない商品は、即時出品停止になるとのこと。
しかし、これはあくまでも僕が質問した場合であり、コンサル生が質問したところ、下記の回答が返ってきたそうです。
【質問】
2020年1月1日より適用とのことですが、1月1日時点で概要の提出が完了していないASINのFBA納品商品は即出品停止になるということでしょうか?
【回答】
現時点では即出品停止という連絡、報告はございません。
しかしながら順次停止となる可能性がございますため、 可能な限り早急にご提出いただけますと幸いです。
この結果から、サポートを対応したスタッフによって回答が曖昧だということがわかります。
規定自体、そこまで厳格に決まっているわけでもなさそうです。
しかし、出品するには提出をする必要があるのは事実なので、対策を考えなければなりませんね!
結論:1月1日から順次規制
Amazonのリチウム電池規制について解説しましたが、質問・回答を見る限り答えは曖昧です。
”とりあえず提出してね”という感じが強く、1月1日にどうなるか気になるところです…
即出品停止になれば、別のプラットフォームでの販売をする必要がありますし、今後の動向次第というところですね。
それに、テスト概要は個人でできる部分ではありませんし、正規代理店しか受け取れないのは、かなり厳しいところ。
しかし、この規制にいかに柔軟に対応できるかどうかが、今回のキーポイントになってきます!
ここで転売をやめるのか、対策を考えて別で利益を出るのか考えるなら、僕は迷わず後者を選びますね(^^)/
Amazonのリチウム電池規制で考えられる4つの対策
今回、2020年1月1日からリチウム電池の規制が始まるわけですが、ここで転売をやめてしまっては非常に勿体ないです。
プラットフォームが規制されただけで、いくつか対策が存在します。
考えられるもので、4つの対策があるので、それぞれ紹介していきますよ(^^)/
リチウム電池の商品以外を出品する
FBAを通さず自己発送する
別のプラットフォームを使う
正規代理店になる
最後に対策以外は、現実的にできなくもないですし、1月1日以降に対策したいところですね!
リチウム電池の商品以外を出品する
まず、今回の規制では”リチウム電池を含む商品”というのがカギになってきます。
テスト概要を提出しなければならないのは、リチウム電池を含んでいるものに限るので、含まないものは関係ありません。
僕の場合、カメラ転売を行っているので、ボディを含む商品だけではなく横展開で様々なものを仕入れて出品しています。
中でも、リチウム電池を含まないものは下記の通りです。
カメラレンズ
三脚
ストラップ等のアクセサリー
カメラ用バッグ
カメラレンズフィルター
雲台
いずれも、リチウム電池を含まないので、今回の規制に引っかかることはありません。
しかし、1月1日までに出品してる商品に関しては、早い段階で売る必要があるので、一旦ボディ関係の出品は控え目にして様子を見ています。
後述しますが、別のプラットフォームなら規制もかかっていないので、そちらで出品するのも一つの方法です。
規制自体も、まだ不明確なことも多いので、1月1日にどういう動向になるかで決めたいと思っています。
FBAを通さず自己発送する
今回の規制は、FBA出品者に影響が出るような仕組みになっています。
ルートとしては、下記の通りになります。
1.商品を仕入れる(出品者)
2.梱包してFBAに発送(出品者)
3.商品を管理(FBA)
4.売れたら購入者に発送(FBA)
今回は、2~3の手順の中で、商品を出品する際にリチウム電池を含んでいたらテスト概要を提出する必要があります。
しかし、これはFBAを利用する場合に限るので、自己発送をすれば問題ありません。
その分、下記のデメリットが生じます。
出品する手間がかかる
家に在庫を大量に抱える
即日発送をしなければならない可能性がある
まず、出品から発送するまでの手順ですが、かなり手間がかかります。
FBAを利用すると、”発注・梱包・発送”等をすべて行ってくれますし、転売の手間を全て省くことが可能です。
顧客データの管理も行っていますし、Amazon転売を行うなら使わない手はありません。
しかし、自己発想をする場合は、それらを全て自分で行う必要があるので、非常に面倒です。
さらに、FBAではAmazonの倉庫で在庫を管理して発送するのに対し、自己発想の場合は自分で手元に商品を抱えます。
少数出品なら問題ありませんが、大量に仕入れる場合は足の踏み場がないほど、在庫であふれかえる可能性があります。
今回の規制に伴い、僕が予想しているのは”リチウム電池商品向けの代行サービス”です。
現段階で、代行業務を行っている会社は多く存在しますが、そのサービスの一環として今回の規制に伴ったビジネスを行うのではないかということですね。
とはいえ、代行してもらうにしてもAmazonのFBAほどの信頼はできないともいますし、規制が変わった途端に利用しなくなる人も増えそうなので、息の長いビジネスではなさそうですね…
ヤフオク・eBay等の別のプラットフォームを使う
これは、最も現実的であり、利益額を減少することなく転売を継続することができる方法です。
今回規制されたのは、AmazonのFBAサービスを利用する場合。
ヤフオク
eBay
メルカリ
ラクマ
Amazon以外にも、商品を販売することができるプラットフォームは多く存在します。
僕も、現在はAmazonとヤフオクをメインで利用しているのですが、利益が出るリチウム電池を含まない商品は、Amazonで継続して売りますが、ボディ等はヤフオクメインで出品すると思います。
需要がある商品なら、別のプラットフォームに変わったところで、売れると思いますし、利益になるなら利用しない手はありませんよね。
それに、以前からも”Amazonに出品できないもの”というのは結構増えてきており、そういう商品はヤフオクに流します。
僕の場合、売れれば問題ないというスタンスですし、一つのプラットフォームが規制されたところで、別の対策を見つけるまでです!
昔に比べると転売がしにくくなったというのは事実ですが、このように柔軟に対応することが、成功の秘訣だと思いますね!
正規代理店になる
最後に、あまり現実的ではない方法ですが、正規代理店になるという対策です。
メーカーに問い合わせたところ、”正規代理店ならテスト概要を渡す”とのことでした。
つまり、正規代理店になれば継続的に出品できるようになるということです。
ただし、現実的に厳しい話なので、”こういう方法もあるよ”というスタンスで読んでくださいね(^^)/
正規代理店とは、特定の企業と契約を結んで、商品を代理・仲介するようなお店です。
僕の場合、カメラを仕入れているので、canonやPanasonicと直接契約して商品を出品するようなイメージです。
身近な例でいうと、不動産会社がもっと身近ですね。
賃貸契約をする場合、自社管理ではない限りは、”仲介手数料”を取られるのですが、これは別の不動産会社に依頼して、賃貸を募集しています。
大東建託・ダイワリビング・積和不動産(自社管理)
↓
駅前不動産・suumo・home's(代理店)
↓
個人経営の不動産
階層で説明すると、このようなイメージになります。
メーカーと代理店契約をするにしても、相当時間がかかりますし、コストもかかるので非現実的ですけどね…笑
まとめ
Amazonのリチウム電池規定について解説しましたが、今回の規制に伴い多くの転売ヤーが大打撃を受けることが予想されます。
色々な対策があるとはいえ、今まで通り出品していた商品が、ほぼ出品できなくなるというイメージなので、対策をしなければなりません。
仮に、Amazonを利用する場合は、リチウム電池を含まないものをメインに出品することをオススメします!
最後に、”リチウム電池を含まない商品”についても問い合わせをしてみました。
カメラレンズの件で問い合わせてみたのですが、リチウム電池を含まないものは出品できるとのこと。
しかし、水を差されるように”今後審査対象となる可能性がある”との忠告も…笑
仮に、今出品している物で、リチウム電池を含むものがあるならそれぞれ確認しておきましょう。
1月1日以降に、順次出品停止になる可能性がありますし、回答では即停止になるという話もあります。
Amazon自体も明確に定めている感じでもなさそうなので、深く考える必要はありませんが、規定は規定です。
規約違反になれば、転売そのものができなくなる可能性もあるので要注意ですよ!
追記:今後のAmazonの予想
最後に、今後Amazonがどういう動きを見せるのか、予想していきたいと思います!
今回のリチウム電池規約に関しては、出品する際にボタンができると予想しています。
現在、商品を出品するときに、危険物追加のマークが出てくると思いますが、ここに新しくリチウム電池のボタンが追加されるイメージです。
この階層を進めていくと、電池についての詳しい概要を指定しなければなりません。
内容に問題がなければ、そのまま出品という流れになりますが、おそらく”リチウム電池”という項目ができて、出品する際に”テスト概要の提出”を求められるというイメージです。
(アップロードボタンが表示されるのではないでしょうか)
詳しい内容については不明ですが、この点に関しては僕もあなたも気になるところだと思うので、随時情報を更新していきたいと思います!(^^)/
何か不安なことがあれば、TAKEに聞いてください!
今回の一件も、コンサル生からの情報や自分で問い合わせて確認した情報なので、できる限り相談に乗りますよ!
逆にこんな情報ありますよって情報があれば教えて頂ければと思います。
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