「確定申告のやり方を知りたい!」
「確定申告はすべきなの?」
カメラ転売をやっている人や、その他のせどりをしている人は、年末が近づくにつれて確定申告の準備を行います。
僕は、法人化したので決算になりますが、個人事業主や副業として行っている人は、確定申告が必要です。
※僕も個人の際は申告していました
よくわかる解説
青色申告では最大65万円の所得控除を受けられる
青色申告・白色申告は共に帳簿が必要
目次
そもそも確定申告とは?
確定申告ですが、所得に対しての税金を計算し、税金を支払うという手続きのことを指します。
その年の1月1日から12月31日までの期間の、個人の所得を計算します。
所得の概算を出したら、確定申告書・決算書等をそろえて、2月15日から3月15日までに税務署に申告するというフローになります。
また、確定申告の際に、本来納めるべき税金以上を収めた場合は、税務署が計算して還付金として戻ってくる制度もあります。
※その際は還付申告を行いましょう
その反対で、納めるべき税金を申告しないと、”未申告”という扱いになってしまい、いわゆる脱税に当たる可能性もあります。
最近では、”青汁王子、チュートリアル徳井”等が、話題ですよね。
https://twitter.com/taketenbai88/status/1187541061305921536?s=20
状況次第では、逮捕されることもありますし、追徴課税としてさらに納税を求められることもあります。
確定申告が必要な人は?
確定申告をする人ですが、個人事業をしている人だけではありません。
原則として、下記に該当する人は、全員が申告する義務があります。
配当所得(株・FX等)
不動産所得
事業所得(個人事業主)
給与所得(サラリーマン※後述します)
退職所得(退職金が発生した場合)
譲渡所得(株式、土地等の資産を譲渡された場合)
山林所得(山林を開拓して譲渡した場合)
一時所得(上記に該当しない手段で所得が発生した場合)
雑所得(年金・副業等の所得がある場合)
これらの所得を受けた人にのみ発生するので、副業等を行っていない一部のサラリーマン以外は、基本的に申告の義務があります。
個人事業主の場合は、事業に応じて所得を計算し、確定申告を行う必要があります。
所得について説明すると、収入から必要経費を引いたものが該当します。
1,000万円の売上の内訳
売上:1,000万円
人件費:300万円
仕入原価:200万円
事業所得:500万円
全体的な売り上げは、1,000万円ですが、必要経費を引くと最終的な事業所得は500万円になります。
後述しますが、青色申告等の控除制度を活用すれば、確定申告の際に節税することが可能です。
確定申告と年末調整の違い
サラリーマンとして働いている人は、11月以降に会社から”年末調整をしてください”といわれることがあります。
年末調整は、会社の給与から天引きされる所得税をもとに、課税の計算をして調整するという手続きです。
会社員の場合は、12月の給与を支払った時点で、その年度の支払いは完了します。
しかし、サラリーマンの所得税というのは、月給から出した概算になります。
それに、生命保険料等が含まれていないので、控除額が反映されていない額です。
その年度に受けた保険や、月に支払っている生命保険料から、再度所得税を算出するのが、年末調整になります。
所得税が足りない場合は追徴し、超過している人は還付金が来ます。
年末調整を行っている時点で、所得税の精算は完了しているので、確定申告は必要ないわけです。
しかし、条件次第ではサラリーマンでも、確定申告をしなければならないことがあります。
サラリーマンが年末調整以外に確定申告が必要な場合
サラリーマンでも、確定申告が必要な場合があります。
主な、納税例としては下記の通りになります。
給与収入が2,000万円以上
複数の会社から給与を受け取っている場合(2か所以上)
配当所得・不動産所得が20万円以上超える場合
医療費控除を受ける場合
住宅ローン控除を受ける場合※初年度のみ
年度末までに退職し年末調整を受けられない場合
複数の自治体に故郷納税をしている場合(6か所以上)
サラリーマンでも、年間収入が2,000万円以上超える場合や、不動産を所有している場合は、確定申告をしなければなりません。
また、病気・ケガ等で入院した場合は、医療費の額によっては”医療費控除”と新生可能になります。
(10万円以上)
医療費控除を受けるには、確定申告をしていることが対象です。
”自分は該当していないから”という人でも、確定申告の対象になっている可能性があるので、押さえておきたい項目です。
確定申告の時期・期間は?
確定申告は、原則として2月15日から3月15日までと決まっています。
しかし、2019年は2月15日が土曜日になるので、2月17日の月曜日から申告が始まります。
2月17日から3月15日の間に、税務署に確定申告書を提出することで、完了します。
確定申告書を作成する際ですが、税務署が指定する申告書を印刷し、記入するケースが従来の方法でした。
ただ、現在では国税庁のホームページ等から申請も可能なので、利用する人も増えています。
初めて確定申告をする人は、会計ソフトだけでは力不足な部分もあるため、管轄の税務署に行って、職員と一緒に進めていくことをオススメします。
ちなみに、”生命保険・住宅ローン”等があると、税金が安くなる控除を受けることができます。
提出方法についてですが、下記の3通りです。
確定申告の提出書類
税務署に申告書を郵送する
最寄りの税務署に直接提出する
電子申告システムを使用する
どれも、書類に不備がなかったら、申告が完了します。
電子申告システムを使う場合は、手続きをする際にマイナンバーカードが必要になるので、事前に用意しておきましょう。
持っていない人は、郵送の手続きを進めることをオススメします。
その際は、3月15日の消印が有効であり、期間内の提出として認められます。
※余裕をもって提出しましょう
青色申告と白色申告の違い
確定申告には、青色申告と白色申告が存在します。
帳簿の提出の有無や、控除を受けられるという点が異なります。
結論から言うと、青色申告をしたほうが良いです。
所得税控除を受けられる点は、事業をしている人にとってはかなり大きいことだと思います。
青色申告
青色申告は、税金の控除を受けられる申告制度です。
さらに、事業に失敗して、赤字繰り越しをした場合に、翌年度の税金を抑えることができるという特典もついています。
この様な優遇措置がある代わりに、1年間の取引を複式簿記で計算した帳簿を用意しなければなりません。
ちなみに、青色申告で受けることができる特典は、下記の通りです。
特別控除(65万円or10万円)
給与の必要経費算入
純損益の繰り越し
青色申告のメリットは、所得金額から基礎控除として65万円を差し引けるという点にあります。
仮に、副業・個人事業で100万円の売り上げのうち、経費が発生し70万円の利益が出たとします。
本来は、その差額分70万円に所得税が発生するのですが、青色申告をすると70万円から65万円控除した5万円に所得税が課されることになります。
売上の有無にかかわらず、青色申告をして損はありません。
白色申告
白色申告は、青色申告に比べると、簡単に確定申告をすることができるというメリットがあります。
貸借対照表の提出はなく、帳簿もすべての取引に記載する必要はありません。
日々の合計金額を一括で記載すれば、申告することができる方法です。
白色申告は、青色申告の給与計算を経費にできる仕組みもありませんし、赤字繰り越しすることができないので、節税のメリットは少ないです。
ただし、白色申告では例外として、損失を繰り越すことができる条件があります。
白色申告でも赤字損失を繰り返せるパターン
変動所得がある場合
被災事業用資金がある場合
変動所得は、原稿料・著作権使用料等が該当し、年間の収入が大きく変動する所得のことを指します。
被害事業用資金は、地震・災害等で、物件や土地に被害を受けた場合の損害です。
これらの条件にのみ、白色申告では赤字繰り越しができるわけです。
とはいえ、節税の効果は薄いので、青色申告のほうが圧倒的に良いといえるでしょう。
青色申告・白色申告を選ぶ方法
”青色申告は面倒”という人がいて、白色申告を選んでいる人もいましたが、法規制により白色申告にも帳簿作成が義務付けられています。
同じ帳簿を作るくらいなら、青色申告にしたほうが圧倒的にメリットがあることがわかります。
収入金額や必要経費を記帳し、売り上げなどの詳細を記載しなければなりません。
一回の取引の合計だけではなく、合計金額を記載しておくと便利です。
さらに、帳簿や書類は、一定期間保存しなければなりません。
帳簿が完了したからといって、捨てないようにしましょう。
節税は圧倒的に青色申告がオススメ
青色申告と白色申告について解説しましたが、個人的には青色申告をオススメします。
むしろ、白色申告をすると損してしまいますし、多くの税金を支払うことになります。
これは、給与500万円に対し、副業で200万円の利益があり、経費で50万円発生したときの所得税の概算です。
同じ所得でも、白色か青色かで、20万円以上異なることがわかります。
所得金額に応じて、所得税というのは変化しますが、青色申告控除によって所得金額を抑えることが可能です。
住民税・健康保険料も少なくなりますし、白色申告をするよりも圧倒的にお得ということがわかります。
ちなみに、青色申告をする際ですが、”青色申告承認申請手続き”が必要になります。
新規開業をする場合ですが、開業から2か月以内に管轄の税務署に提出しなければなりません。
1月1日~1月15日に開業した場合は、確定申告期間の3月15日に届け出が必要です。
準備後、青色申告申請書類を出して、無事申告が受けられるようになります。
ただし、事業の種類によっては青色申告を受けることができない場合もあるので、注意したいところです。
確定申告をWeb上で行う場合
確定申告は、申告書類を作成して、書類を提出したらできます。
2019年からは、紙媒体からデジタルの媒体に移行を進めており、国税庁でもスマホで確定申告ができるようになりました。
※条件を満たした場合のみ
申告書の作成ですが、”確定申告作成コーナー”というものが、国税庁のHPに存在するので、選択しましょう。
しかし、スマホ上で申告する場合は”医療費控除、ふるさと納税還付”等のケースにしか対応していません。
そのため、副業での収入がある場合や、多くの控除を受けたいという場合は、スマホを使って申告できないといっても良いでしょう。
申告書をスマホで作成した後、”申告書を提出する”というボタンを押すと完了します。
その他、スマホで完結したい場合は、電子申告システムを使う必要がありますが、こちらは前述したとおりマイナンバーカードが必要です。
カードがない場合等、電子申告ができない場合は、書類を印刷して”郵送、直接税務署に持ち込む”等の方法を受けることをオススメします!
まとめ:副収入でも必ず確定申告を行おう!
確定申告について解説しましたが、いずれも収入がある人にとっては必要なことです。
僕は法人化しているので、決算で済みますが、個人事業や副業で稼いでいる人は、追徴課税が発生する可能性があります。
確定申告には、白色申告・青色申告に分けることができますが、青色申告のほうが特典も多いですし、控除も受けられるのでお得です。
所得税65万円控除
赤字繰り越し
青色事業専従者給与の必要経費
これらのメリットがあるので、節税をしたいと思っているなら、青色申告を行いましょう。
青色申告をする場合は、帳簿が必要になりますが、2014年の法改正をきっかけに白色申告でも帳簿が必要になりました。
いずれにせよ、帳簿が必要なら、青色申告をしたほうがお得です。
無駄な税金を支払わないためにも、節税効果がある青色申告を選ぶようにしましょう。